先日、テクノロジーセクターとインダストリアルセクター(製造業や物流)を組み合わせてポートフォリオを構築することでリスクを抑えつつ、しっかりとしたリターンを狙える可能性があるとご紹介しました。
2020年9月15日終値ベースで6月1日からの累積リターンと相関係数をアップデートしました。まずはそちらをご覧ください。
エネルギーセクターがさらなる下落をしている一方、テクノロジーセクター、素材セクター、インダストリアルセクターのパフォーマンスが上がり始めています。
また、ご覧いただきたいのは、その3セクター間の相関係数です。テクノロジーセクターとインダストリアルセクターの相関係数は0.54と低めの数字が出ています。
テクノロジーセクターとインダストリアルセクターでは、これまでの3か月間の累積パフォーマンスにそれほど差がないうえ、相関係数も0.54程度なので、2つのセクターへの投資を組み合わせることで、リターンの目線を維持しつつ、リスク量(ポートフォリオの変動幅)を抑えることができる可能性があります。
では、インダストリアルセクターといった時にどのような銘柄があるのか今日はご紹介したいと思います。
インダストリアルセクターの値動きを確認する際によく使われる「Industrial Select Sector SPDR Fund」の組入銘柄とその割合は以下の通りです。(2020年9月15日時点)
銘柄 | 割合 |
---|---|
ユニオン・パシフィック | 5.86% |
ハネウェルインターナショナル | 5.04% |
ユナイテッド・パーセルサービス | 4.86% |
ロッキード・マーチン | 4.14% |
3M | 4.09% |
- ユニオンパシフィックは鉄道会社
- ハネウェルインターナショナルは総合技術・製造会社
- ユナイテッド・パーセルサービスは航空貨物と物流サービス
- ロッキード・マーチンは航空宇宙と防衛
- 3Mは技術に関する産業コングロマリット
上記5銘柄の6月以降の累積パフォーマンは以下の通り。
巣ごもり需要から物流サービス大手のユナイテッド・パーセルサービスのパフォーマンスが非常に良いことが分かります。一方で鉄道会社やその他の総合技術会社のパフォーマンスから相関係数が抑えられていることが分かります。
ポートフォリオのリスク分散にあたり、当該セクターへの投資を増やすには、「Industrial Select Sector SPDR® Fund」(ティッカー:XLI) のETFへの投資が考えられます。