過去20年間強の日経平均とS&P500指数(円換算)の動きをグラフにすると以下の通りです。(直近の数字で更新しました。2000年1月4日を100としてあります。)
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株価指数の変動には配当からのリターンが入っていませんので、配当なしのリターンのグラフになります。ポイントは、日本はこの20年弱で株価はほとんど変わっていない一方、米国は株価が2.5倍以上になっています。
株式投資は企業の成長への投資ですが、どの国のどのセクターに投資をするかが非常に大切になります。
一方で、分散投資をすることで、アロケーションの誤り(例えば成長産業への投資に漏れがあったなど)を防ぐという考え方もあります。
全世界に投資するという観点では、「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(ティッカー:VT)は有名な銘柄の一つです。
人気のある「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」はこれをファンドで包んだものになります。
VTは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスと連動したパフォーマンスを目標とするインデックス投資のための銘柄です。
ちなみに、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスは、FTSE社が算出している全世界の株式市場の動向を表す株価指数です。アメリカやヨーロッパ、日本、中国など45カ国以上の国々の約7,600銘柄から構成されている時価総額加重平均型の株価指数です。
VTの6月1日から9月18日までのパフォーマンスは以下の通りです。

興味深いのはその保有上位銘柄です。VTは時価加重平均のインデックスを目標とするインデックス運用ですので、時価の大きい銘柄へより多く投資することになります。
VTファンド内の保有銘柄(2020年8月31日時点)以下の通りです。
銘柄 | シンボル | ファンド構成比 |
Apple Inc. | AAPL | 3.563% |
Microsoft Corp. | MSFT | 2.851% |
Amazon.com Inc. | AMZN | 2.470% |
Facebook Inc. Class A | FB | 1.189% |
Alibaba Group Holding Ltd. ADR | BABA | 0.851% |

時価総額の大きいテクノロジーセクターと金融セクターの割合が大きくなっています。
長期的にはこちらのバンガードの銘柄はグローバルな経済成長を取り込むには有力な銘柄です。
ただ、テクノロジーセクターは足元調整局面になっており、金融セクターは収益性改善までまだ先ということを考えると、そのセクターの偏りを他の銘柄へ追加投資することで調整してあげたほうが良いかもしれません。
ご参考になれば幸いです。