本日、2020年7月6日高島屋の2020年度第1四半期の決算発表があった。
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損益計算書の概要は以下の通り。売上高が前年同期比で約半分となってしまい、販管費の削減に取り組んだが、削減幅は約1/3にとどまり、営業赤字になってしまっている。
資産の状況については、興味深い部分を抽出した。
売上高が半減したことに伴い、貸借対照表上、売掛金、買掛金とも減少し、それに伴い、現金が200億円程度減ってしまうところを、短期借入金360億円の増加と長期借入金81億円の増加とファイナンスをし、現金及び預金残高を前年同期比とほぼ同じ水準としている。360億円ほど増加した短期借入金の詳細によって、今後のキャッシュフローに影響を与える可能性がある。
本決算をベースにROA/ROEを計算すると、これまでの推移では、以下の通り。
ROAが低いことから、財務レバレッジ後のROEも低くなっている。収益性の低迷という観点からは、中長期的な課題を有している。
ただ、足元の新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、バランスシートが強烈に傷んでいるかというと、そうでもなく、日本経済がしっかりとした回復期に向かっていくことができればこれまでのような収益性までは戻れるようなバランスシートになっているように見える。
新型コロナウイルスのワクチン開発や第2波の有無について見通しが立ってくればバリュー投資として面白い銘柄。