本日、2020年7月9日、東京都内で新たに224人の新型コロナウイルスの感染者が確認された。1日当たりでは4月17日の206人を上回り、残念ながら過去最多。新規感染者224人のうち、20-30代が75%で、夜の街関連。接待を伴う飲食店だけではなく、若い世代の友人同士のパーティーや会食でも感染が拡大しているとのこと。
新型コロナウイルスの感染再拡大が継続する場合、(局所的な)ロックダウンなどを通じて、実体経済の回復プロセスを再度冷やしてしまうなど、多大な影響を与える可能性が高い。株式をはじめとするリスク性資産への投資に際しても、不透明感は依然高く、継続的にモニタリングをする必要がある。
メリーランド州ボルチモアに本部を置くジョンズ・ホプキンズ大学のコロナウイルス新規感染者数の統計は、世界規模の動向を確認するうえで海外ではよく参照される。ご参考までに、ジョンズ・ホプキンズ大学は、世界屈指の医学部を有するアメリカ最難関大学の一つ。
以下のグラフをご覧いただきたい。
一番上が米国、2番目がブラジル、3番目がインドである。
米国では、新規感染者数(累積感染者数の増減の一次微分に近い)はまだ増加傾向にある。ご存知の通り、米国では感染拡大の中心だったニューヨーク州で収束に向かう一方、南部などで感染者が再び増加。足元、第2波が懸念されている状況。2020年7月7日には6万人を超える新規感染が報告されており、米国でも1日の感染者数としては過去最多を更新。テキサス州やフロリダ州など南部や西部を中心に感染が深刻化している。
最近、株価と実体経済の乖離は、実体経済の統計が改善する形で乖離が小さくなってきているように見えるが、一方で、新型コロナウイルスの新規感染者数の増加と株価の動向の乖離はより開いているように見える。
市場が短期的に調整する可能性があり、より一層慎重に相場に臨みたい。