人気の米国株ですが、3月のマーケットにストレスが大きくかかった時期以降、市場全体のパフォーマンスという意味では日本円の投資家にとっては国内株とそれほど変わらない状況に見えます。
米国株の代表指数であるS&P500とTOPIXの週次の価格変化をグラフにしてみました。以下をご参照ください。
<図1>
上記のグラフでは為替の効果が入っていないので、日本円の投資家の方々は別途為替ヘッジをしていない場合、円換算額でみる必要があります。
当該期間では円換算前後でそれほど大きな変化ではないのですが、これは為替の変動が比較的穏やかな期間であったためです。
<図2>
<図3>
円換算したS&P500指数(米国株全体)とTOPIX(国内株全体)の変化を表した<図2>をご参照いただくと、6月以降、米国株全体のパフォーマンスは円換算後で、国内株全体のパフォーマンスよりも良いことが分かります。ただ、一時的な乖離の可能性も高いです。(2020年1月1日以降の週次のデータで最高値/最低値を2つの指数について計算すると、共に約1.38で、市場の変化幅はほぼ同じです。)
ちなみに、配当利回りはTOPIXで約2.4%、S&P500指数で約1.9%です。(7月14日現在)したがって、米国株平均のほうが国内株平均より配当利回りが高いということもありません。
個人的には米国株には強い関心を持っていますが、米国株だからというよりは、個別株の投資妙味に基づいて米国株に投資することが重要だと思われます。
また、為替ヘッジなしで米国株に投資する場合、市場にストレスがかかると急激な円高リスクがあります。追加でリスク管理が必要となります。ご注意ください。