国内株と米国株ではパフォーマンスに非常に大きな違いがあります。以下のグラフをご参照ください(ともに日本円でのパフォーマンスです)。
ITバブル崩壊、世界金融危機などを経ても確りと復活する米国の株式市場の力強さが、我が国の株式市場と比べて顕著です。
ただ、米国株への投資は為替ヘッジをしない限り、米ドル資産への投資となり、日本円の投資家にとってドル・円の為替リスクを含みます。
そこで日本人にとって悪夢の民主党政権下で、酷い円高に苦しんでいた時、米国株のパフォーマンスを日本円で見た場合どのように見えるかを計算してみました。
S&P500指数の2000年以降の推移を米ドル建てと円建てでどのように見え方が違うかを描いたグラフが以下の通りです。比較のため、1999年12月31日を1としています。
どうでしょうか。思ったよりも為替リスクの影響は大きくないようにも見えます。
2008年から2014年までの期間で2008年年初を1として再計算してみても、2013年には円建てのパフォーマンスが、米ドル建てのパフォーマンスにほぼ追いついてきています。
ただ、米国株への投資に含まれる為替リスクの影響は確かにあります。そして、政治は為替に大きく影響を与えます。
実際、S&Pは2009年前半から回復を始めていますが、日本円の投資家にとっては為替に伴う損失が解消したのは、第46回衆議院議員選挙で自民党が圧縮し、政権与党に戻ってくるまで4年近く長く待たなくてはなりませんでした。
しかしながら、中長期の視点で見ると、(自民党のような適切な政権与党であれば為替の効果より)株式市場の成長エンジンの違いの効果の方がより大きく出てくるともいえます。