気になるつみたてNISAでの投資対象

8月 5, 2020 気になる
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昨日引越しをしていまして、記事のアップデートをお休みさせていただきました。今後とも皆様のお役に立てるような記事を配信していきます。引き続きよろしくお願いいたします。

さて、本日ですが、皆様つみたてNISAをご存知でしょうか。

つみたてNISAとは、2018年1月からスタートした積立投資専用のNISA(少額投資非課税制度)のことです。従来からあるNISAを通称・一般NISAと呼んで区別しています。つみたてNISAは一般NISA同様、投資で得られた売却益や分配金は非課税となります。

金融庁が(一般)NISAを導入した背景には、現役世代を中心とした一般の人に安定的に資産を形成してもらいたいという想いに基づいて2014年にスタートしました。ところが、主に当該制度を利用しているのは60代、70代の高齢者の方々で、短期的な値上がりを求めて、まとまったお金を一度に投資するスタイルを好む人たちに積極的に利用されていることが分かりました。

そこで、2018年1月より、一般NISAと異なる投資可能期間や非課税期間、年間投資上限額などでつみたてNISAが始まりました。

つみたてNISAは、投資可能期間が2037年12月末までで投資した年から最長20年間売却益が非課税です。年間投資上限額は40万円に設定されています。一方で、投資対象商品が限定的で、長期の積み立て・分散投資に適した一定基準を満たした投信やETFになっています。

投資対象が限定的なために、つみたてNISAであるあるなのが、何に投資しようと悩むことです。

本日はそのような方々に、アイディアの一つをご紹介します。

「フィデリティ・欧州株・ファンド」というファンドです。こちらは、つみたてNISAで投資可能です。

MSCI ヨーロッパ・インデックス(税引前配当金込/円ベース)がベンチマークになっているものの、欧州および世界の主要拠点のアナリストによる企業調査結果を活用し、現地のポートフォリオ・マネージャーによるボトム・アップ・アプローチを重視した運用を行っています。興味深いのがそのパフォーマンスです。

2020年6月30日時点で、累積リターンは以下の通りです。
直近6か月: -1.90% vs. ベンチマーク -13.21%
1年: +10.57% vs. ベンチマーク -6.19%
3年: +31.75% vs. ベンチマーク -2.27%

確りとした超過収益を上げており、ベンチマークが苦戦する中、パフォーマンスは比較的良好です。

加えて、マクロ経済の将来性としては、EU首脳らは2020年7月21日、新型コロナウイルス対策として、7500億ユーロ(約92兆円)規模の復興基金案に合意しています。加盟国27カ国はこの復興基金を使い、新型ウイルスの流行によって打撃を受けた経済を立て直す方向です。これは、補助金と融資を組み合わせたもので、EUにとっては過去最大の共同債務となります。

まさに、フランスのマクロン大統領が言う通り、「ヨーロッパにとって歴史的な日」でした。

足元でも、本日、8月5日にEU統計局が発表した6月のユーロ圏の小売売上高は数量ベースで前月比5.7%の増加となりました。ロックダウン導入前の2月の水準を回復していることが分かります。

個人的には米国への投資を強く選好していますが、つみたてNISAの投資対象の中において、ベンチマークに強く引きずられず、超過収益がきらりと光るファンドとしてご紹介しました。

ご参考になれば幸いです。

投稿者: CFA

米国証券アナリスト、日本証券アナリスト検定会員。また、経営学修士号(MBA)保持者ならびにベータ・ガンマ・シグマ所属。 仕事でも色々なことを考えるので、投資にあたって面白いと思った情報を継続的にご紹介します。皆様のご投資の参考になればと思い、Finepresa(フィネプレサ)を立ち上げました。 よろしくお願い致します。