少し前になりますが、金融庁が金融審議会 「市場ワーキング・グループ」報告書 ―「高齢社会における資産形成・管理」をまとめています。
その中で、年代別の老後の不安がまとめられています。
世代別の老後の備えと合わせてみると、お金が(60代から70代を除いて)老後不安の第1位となっています。
加えて、世代別老後への備えを見てみると、十分な金融資産と想定している額と実際の現在の金融資産額とに大きな差異があります。これが、お金が老後不安の一位となっている大きな理由の一つと言えます。
では、若い世代は何をして準備をしたらいいのか。金融庁のアドバイスは以下の通りです。
- 「人生 100 年時代」においてこれまでよりも長く生きる人が多いことを前提に、老後の生活も満足できるものとなるよう、早い時期からの資産形成の有効性を認識する。
- 生活資金やいざというときに備えた資金については元本の保証されている預貯金等により確保しつつ、将来に向けて少額からでも長期・積立・分散投資による資産形成を行う。
- 自らにふさわしいライフプラン・マネープランを検討する(必要に応じ、信頼できるアドバイザー等を見つけて相談する)。
- 金融サービス提供者が顧客側の利益を重視しているかという観点から、長期的に取引できる提供者を選ぶ。
金融庁の報告書では、つみたてNISAを例に挙げて説明していますが、そこで紹介されている資産形成にあたってのポイントは十分に納得できるものです。特に、一番最初にある「投資を始めたら、長期間続けること!」です。これが資産形成にとって最も重要と考えています。
もう一つ興味深いデータがあります。現役時代から投資を行ってきた人は退職金でも投資を行う傾向がとても高いです。これは、現役時代から投資に取り組むことが重要ともいえます。人生100年時代と言われる長寿化において、資産寿命を少しでも長くする必要があります。
現役の時から、少しでも早めに投資を始め、少しでも長くお金を証券市場に投資しておくことが最も重要と考えます。
ご参考になれば幸いです。