気になる米国マクロ経済の成長性

8月 13, 2020 気になる
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2020年8月12日現在のS&P500の一目均衡表をは以下の通りです。

<S&P500の一目均衡表>

興味深いのは、日経平均の一目均衡表よりも方向感がはっきりと見えることです。
そして、国際経済が需要面で相当程度つながっていることを考えると、日経平均で確認するよりS&P500の一目均衡表で方向性を確認するほうが見えやすいと思います。

<日経平均の一目均衡表>

一目均衡表の見方ですが、塗りつぶされた部分を「雲」と呼び、抵抗帯として見ることができます。

一般的には、雲がローソク足よりも下にあるときには、「下雲」と呼ばれ支持線となります。また、上にあるときには「上雲」と呼ばれており抵抗線となります。雲から読み取れる情報としては、「雲が厚いと抵抗が強く、薄いと抵抗が弱くなる」というものです。

一つ目のS&P500の一目均衡表からいえることは、以下の3つで、「三役好転」といい、S&P500指数は引き続き強い「買いポイント」として捉えられます。

①転換線(赤色)が基準線(青色)の下から上へ抜けた状態で、
②雲の上でローソク足が推移している、
③遅行線(赤色の点線)が株価(青色の点線)を抜く

米国経済の成長エンジンへの投資にはテクニカル分析から引き続き魅力があると言えそうです。

一方で、ファンダメンタルズの観点では、米労働省が13日発表した8日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は96万3000件と、前週の119万1000件から減少しました。市場予想は112万件でした。

米国で新型コロナウイルスの流行が始まってから初めて新規失業保険申請件数が100万件を割り込み、3月半ば以来の低水準となっています。労働市場の堅調な回復は、米国経済の成長性を支える材料と言えます。

以上、ご参考になれば幸いです。

投稿者: CFA

米国証券アナリスト、日本証券アナリスト検定会員。また、経営学修士号(MBA)保持者ならびにベータ・ガンマ・シグマ所属。 仕事でも色々なことを考えるので、投資にあたって面白いと思った情報を継続的にご紹介します。皆様のご投資の参考になればと思い、Finepresa(フィネプレサ)を立ち上げました。 よろしくお願い致します。