気になる米国の経済指標発表 (2020.08.25)

8月 26, 2020 気になる
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米国現地時間の8月25日、いくつかの気になる経済指標が発表されました。
以下をご覧ください。

7月新築住宅販売件数(前月比)
前回:15.1%、予想:1.3%、実際:13.9%

7月新築住宅販売件数(年率換算件数)
前回:77.6万件、予想:78.6万件、 結果:90.1万件

8月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
前回:91.7、予想:93.0、結果:84.8

8月リッチモンド連銀製造業指数
前回:10、予想:10、結果:18

上記経済指標の中で特に、新規住宅販売件数は、前年比で+36%となっています。一般的に、住宅市場は消費に大きな影響を与えることから米国の景気の先行指標として中古住宅販売件数とともに重要視されています。

今回の結果は、①既存の住宅の売却が限定的であったことから、新築住宅に需要が流れ込んできた ②春先に新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴うロックダウンから抑制されていた需要が夏に出てきた ③住宅ローン金利も非常に下がっていることからより買い手の需要が刺激された ④日本と同様に、テレワークに伴い新しい需要が出てきた、などの要因が背景としてあります。

今後、新型コロナウイルスに伴う経済的なダメージから、どの程度住宅ローンの支払い遅延が発生するのか、また、それらの遅延に伴う銀行の住宅ローンの審査厳格化の程度が焦点になってきます。

先行指標のファンダメンタルズとしては、2006年以来の非常に強い結果でした。ご参考になれば幸いです。

投稿者: CFA

米国証券アナリスト、日本証券アナリスト検定会員。また、経営学修士号(MBA)保持者ならびにベータ・ガンマ・シグマ所属。 仕事でも色々なことを考えるので、投資にあたって面白いと思った情報を継続的にご紹介します。皆様のご投資の参考になればと思い、Finepresa(フィネプレサ)を立ち上げました。 よろしくお願い致します。