日本の鉱工業指数の速報値(前月比)が8月31日に発表されました。予想が+5%に対し、結果は+8%でした。出荷指数は6.0%上昇の85.3で、在庫指数は1.6%低下の99.2でした。出荷が上昇、在庫が低下で、鉱工業指数は予想以上のペースで回復しました。
鉱工業指数は在庫を通じて、サービス業よりも景気変動を反映しやすく、速報性があるため、景気の動向を見る上で重視されています。鉱工業とその関連産業を含めるとGDPの約4割を占め、日本の経済活動を広くカバーできます。今回の結果は、予想を上回る結果で、日本経済のファンダメンタルズが確りとしていることが確認できました。
ちなみに、一目均衡表上では、日経平均株価の終値(青色の点線)の少し下にしっかりとした雲があり、価格の支持帯として機能する可能性があり、今後のさらなる上昇の可能性があります。
なお、VIX指数のボリンジャーバンドのチャートを描くと以下の通りです。
VIX指数とは、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が作り出した「ボラティリティ・インデックス」の略称です。VIXはS&P500を対象とするオプション取引の値動きを元に算出・公表されており、このVIX指数は投資家心理を示す数値として利用されており、「恐怖指数」という別名が付けられています。
興味深いのは、VIX指数のボリンジャーバンドが非常にタイトになってきている点です。恐怖指数の振れ幅が落ち着いてきているのが足元の状況です。
VIX指数は上昇する際はどんどん上昇していきますので、恐怖指数が上昇を開始したら、守りを強くすることが必要と思われます。一方で、VIX指数が落ち着いている間は確りとリスク性資産に投資をし、しっかりとしたリターンを狙いたいタイミングです。
ご参考になれば幸いです。