ニュースで取り上げられていますが、資産家のウォーレン・バフェット氏が日本の商社株への63億ドル(約6400億円)規模の投資をしていると情報開示しました。
ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイは、伊藤忠商事<8001>、三菱商事<8058>、三井物産<8031>、住友商事<8053>、丸紅<8002>の5大商社株をそれぞれ取得しました。これはバークシャーが新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の先に目を向け、世界の成長に賭けている可能性が高いと言われています。
この5銘柄の年初来のパフォーマンスを年初を100として描いてみました。
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伊藤忠が5大商社の中で一番戻りが早く、丸紅が戻りが一番遅いのが確認できます。この違いは何でしょうか。
理由の一つは年度通期の見通しです。伊藤忠商事の2020年度通期見通し(当期純利益)が4000億円に対して、丸紅は1000億円です。商社間で年度見通しに差が出てきています。
ご参考までに5大商社の2020年度通期見通しをまとめてみました。
- 伊藤忠商事:4000億円
- 三菱商事:2000億円
- 三井物産:1800億円
- 住友商事:-1500億円(一過性損益 -2500億円を含む)
- 丸紅商事:1000億円
また、商社の決算では、一過性損益の内訳に目を配る必要があります。
商社間で違いはあるものの、資源価格の上昇と安い資金調達コストを考えたとき商社のビジネスモデルへの投資は、よい投資のように見えます。テクノロジー企業への投資が割高になってきているなか、バリュー株投資のアイディアの一つとして面白いと思います。
お役に立てれば幸いです。