米国時間の9月10日の市場のセンチメントについてご説明します。結論からいうと、市場はどんどんと弱気になり昨日の取引を終えています。
NASDAQ100指数と連動することを目指すETFで、QQQと呼ばれるものが有名ですが、6月1日から9月10日までのローソク足チャートは以下の通りです。
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上のグラフをご覧いただくと、最後のローソク足は黒色に塗られていて、始値から終値に向けて価格は下落して終了しています。ここのところNASDAQ100指数と連動するETFが価格を大きく下げているのが確認できます。
市場のセンチメントを見るうえでご参考になるのがプットコールレシオです。CBOEが発表している上場オプションの売買金額をベースに計算されたものなどがあります。一般的に、プットコールレシオは数値が上昇すると弱気な投資家が増えてきたと考えられ(下落局面)、プットコールレシオが下落すると強気な投資家が増えてきた(上昇局面)と考えられます。
以下のグラフが9月10日の間のプットコールレシオの推移です。(時間は米国中部時間です。)

昨日は午前9時30分に向かって市場に強気な雰囲気が出てきましたが、その後一転して弱気の色合いが強くなっていることが分かります。したがって、昨日の市場のセンチメントは弱気でマーケットが下落しやすい傾向があり、実際下落しました。
次に、債券市場の投資家の見方(米国債金利)は以下の通りです。青色が今日時点の異なる年限の米国債の金利で灰色が3か月前の金利です。3か月前と比べると、短い年限の金利が低下、長い年限の金利が若干上昇しています。ブルスティープニングと言われる状況で緩和的な金融政策が継続するであろうという市場の予想が反映されています。

上記をまとめると、①ナスダック市場は昨日は一時若干強気のセンチメントが出てきたが、弱気に支配されて終えている②債券市場は引き続き緩和的な金融政策が続くとみている、と言えます。
足元の市場のセンチメントは弱気で、NASDAQ100指数は足元下げが続いております。もう一段の下落が来るか、ここ数日の値動きが特に要注意です。
