9月の11日までの月初来のリターンは、S&P500指数が-4.55%であった一方、ハイテク銘柄の割合がとても高いNASDAQ100指数は-8.45%でした。
新型コロナウイルスの感染拡大とロックダウンに伴い市場が大きく下落し、当時底を付けた3月23日からのリターンをグラフにすると以下の通りです。(3月23日を100としています。)
このグラフをご覧いただくと、6月中旬ごろまでは、S&P500指数とNASDAQ100指数はほとんど同じようなパフォーマンスでしたが、それ以降パフォーマンスに大きな差が生じています。足元その差は少なくなっていますが、それでもNASDAQ100指数のほうがパフォーマンスは高くなっています。
2000年1月から2020年9月11日までの20年を超える非常に長い期間の、それぞれの株価指数の日次リターンを年率化すると、S&P500指数が+6.01%である一方、NASDAQ100指数は+9.21%でした。なお、この2つの指数では、ボラティリティ(価格の変動性)が異なっていることにご注意ください。ボラティリティはリスクを表す量の一つです。S&P500指数が年率で19.94%の変動性がある一方、NASDAQ100指数は+28.37%でした。
2000年1月から2020年9月11日までの20年を超える非常に長い期間で1リスク量当たりのリターンを計算すると、その結果は興味深いことに0.30と0.32となり、ほとんど同じでした。ドットコムバブルが破裂した時を含めてその結果になります。
2010年1月から2020年9月11日までの10年強の期間では、1リスク当たりのリターンは、S&P500指数が0.67に対して、NASDAQ100指数は0.94でした。
NASDAQ100指数への投資はその成長性からリスク量当たりのリターンが市場の平均を上回っていました。
足元、ハイテク企業の株価は調整されていますが、その成長性が大きく下落するシナリオは想定しづらく、調整を経て、上昇をする可能性が高いのではないかと考えています。万が一、ハイテクバブルが破裂しても、中期的な投資家はリスク量にふさわしいリターンを享受することができると考えています。