気になるモバイル空間統計

7月 5, 2020 気になる
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オルタナティブデータとは、政府や企業が公式に発表する統計データや決算データとは異なり、IoT(Internet of Things)機器や衛星画像、SNS(Social Network Service)などから得られる非伝統的なデータのこと。こういったオルタナティブデータを活用することで公式の統計データが出る前に状況を把握、より有効な投資判断や経営判断につなげられる可能性がある一方、オルタナティブデータの活用にはデータサイエンティストが求められるということをご紹介した。

今日はモバイル空間統計をご紹介したい。携帯電話ネットワーク(例:NTTドコモ)は電話やメールなどをいつでもどこでも利用できるように、各基地局のエリアごとに所在する携帯電話を周期的に把握。ドコモ・インサイトマーケティングでは、この仕組みを利用して携帯電話の台数を集計し、地域ごとにドコモの普及率を加味することで人口を推計。モバイル空間統計として提供。

上記リンク先のページの真ん中部分にリアルタイムデータが表示されている。

モバイル空間統計では、「性別」「年代」「居住エリア」「国・地域」などの切り口から人口を分析することができ、エリアの特徴(分布)や人々の動き(移動)を、時間帯ごと(推移)に継続して把握できる。このため、非常に興味深いマーケティングデータとなりうる。

どのようなデータがほぼリアルタイムで見えるかご参考資料は以下の通り。2020年7月5日(日)11時台のデータ。

渋谷駅周辺の人出は、前年対比で60%近くまで戻っていることが分かる。

渋谷駅周辺はやはり(イメージ通り)30台未満の女性が多いことが分かる。

一方で、興味深いのは豊洲駅周辺。もう少し若い世代が多いかと思っていたが、40歳台の男女が多い。

こういった様々な切り口のデータを踏まえつつ、より有効なマーケティングを展開したり、消費動向をより頻繁に予測できる可能性がある。

ただ、プライシングがかなりお高いのがネック。以下はプライシングの一例。

以前ご紹介したとおり、2020年5月27日に国家戦略特別区域法改正が参院本会議で可決、成立したが、今後、AIやビッグデータを積極的に活用した先端的なサービスの開発・実現を支えるデータ連携基盤(都市OS)の整備事業がより進み、データ連携基盤が整備され、サービスアプリケーションへ標準APIを通じたデータ提供がなされることが期待される。いかにデータを安価に提供できるかが一つのポイントになると思われる。

投稿者: CFA

米国証券アナリスト、日本証券アナリスト検定会員。また、経営学修士号(MBA)保持者ならびにベータ・ガンマ・シグマ所属。 仕事でも色々なことを考えるので、投資にあたって面白いと思った情報を継続的にご紹介します。皆様のご投資の参考になればと思い、Finepresa(フィネプレサ)を立ち上げました。 よろしくお願い致します。