iDeCoの制度を活用されて追加的な確定拠出年金で資産形成をされている投資家の方々も多いかと思いますが、株などのリスク性資産を活用して成長のエンジンとされている一方、急激なリスクオフに備えて債券などのファンドを一部組み入れていることと思います。
以前、日本人の投資家(円の投資家)にとって、債券へのアロケーションの代わりに金に投資するファンドを活用するというアイディアをご紹介しました。
今回、iDeCoから投資できることが多い、たわらノーロード 国内債券、たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>、 ステートストリート・ゴールドファンド<為替ヘッジあり>の3つでパフォーマンスの見え方がどのように違うかグラフにまとめてみました。
それぞれのファンドについて簡単にまとめると以下の通りです。
①たわらノーロード 国内債券
「国内債券パッシブ・ファンド・マザーファンド」を通じて、主として国内の公社債に実質的に投資し、NOMURA-BPI総合に連動する投資成果を目指す運用です。
②たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>
「為替フルヘッジ外国債券パッシブ・ファンド・マザーファンド」を通じ、主として海外の公社債に実質的に投資し、FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース、為替ヘッジあり)に連動する投資成果を目指す運用です。
③ステートストリート・ゴールドファンド<為替ヘッジあり>
主要投資対象は、金現物拠出型上場外国信託「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」。その投資金額相当額の米ドルについて、原則として為替ヘッジを行うことにより、金地金価格を示す「LBMA午後金価格(1トロイオンス当たり/米ドルベース)」の円ヘッジベースの動向を反映する投資成果の獲得を目指す運用です。
以下のグラフをご参照ください。
上のグラフを見ると、2020年3月半ばに新型コロナウィルスの感染拡大とそれにと伴うロックダウンにより市場に大きなストレスがかかった時に、②たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>、 ③ステートストリート・ゴールドファンド<為替ヘッジあり>は、価格が上昇し、ヘッジ目的を果たせたものの、①たわらノーロード 国内債券については、すでに円金利が低くなってしまっており、より一層の金利の深堀りは発生せず、ヘッジ機能を果たしたとは言えません。
このため、ヘッジ部分については、②たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>、 ③ステートストリート・ゴールドファンド<為替ヘッジあり>の2つを市場の動向を見ながら、機動的にアロケーションを調整していくということが役に立つかもしれません。
その際、ざっくりと金の価格のボラティリティ(変化幅)は、金利の変化に伴う債券価格のボラティリティの3倍近くあるので、②から③に置き換える場合は、その量は1/3とし、残額をリスク資産とヘッジ部分に割り振る、もしくは、残額をリスク資産に投資することができると考えられます。
ご参考になれば幸いです。